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小田 崇之

第2回 OBSグループ ボウリング大会 ~中編~  【594ぴーや】

2018/06/12  |  小田崇之

そして、70人弱のそれぞれ秘めた思いが渦巻く中、大会が始まる。

 

ルールをおさらいしておくと、

1チーム3人 2Gのトータルスコアのチーム戦。

女性は各ゲーム+30。

前回上位男性は-30のハンデ戦。

 

つまり我がチームは、

小田 ±0

Tいち ±0

大浜 +30

 

 

1G

序盤から私の調子は良かった。

だいたい平均で120くらいのスコアだ。

しかしこの日は、ストライクの立ち上がりで、その後もスペア。

平均スコアはクリアできそうだ。

 

ただ、全く気は抜けない。

なんと言っても、他の2人が『Tいち』と『大浜』

 

t4ana-ohama

 

 

『社内穏やかな人選手権』でもあれば、この2人は間違いなく主力になってくれるであろう。

ただ、今しているのは『ボウリング大会』

正直何も期待しない。

頼れるのは私のこの右手。

上位に入るかどうかは、私次第。

2人は、途中で帰らなければ御の字くらいの気持ちであった。

 

 

が、しかし。

Tいちが頑張ってくれた!

これは嬉しい誤算だ。

 

スコアが出るもんだから、最大の懸案事項であった集中力も全く途切れない。

 

調子が良い→オレタノシイ♪→「小田さん、もう帰ろうヨ!」なんて言わない。

 

「イヒッ!あ~小田さん、ボクも今日調子いいみたいっすわ~♪」

といいながら安定した投球を見せるTいち。

 

「いいぞっ!Tいち!」 「天才っ!」 「ボウリングの申し子っ!!」

色んな言葉でTいちの集中力を途切れないようにした。

 

 

bow1

 

なぜ『NASA』のTシャツなのかなんて、この際どうでもいい。

 

でも、なぜなんだ。Tいち・・・

 

 

bow3

 

「Tいちさん調子いいっすね~」という周囲からの声が、さらに彼をのせる。

 

「イッシッシ~」と彼独特の笑い方で(この笑いの時はごきげん)快進撃を続けるTいち。

 

1G終了。

小田 151

Tいち 147

であった。

 

残り1G。

上出来だ。

このまま次のゲームもいければ、優勝は無理にしても上位入賞は見えてくる!

 

がしかし・・・

が、しかしである。

 

bow3

 

NASAの隣で、戦いの場とは到底不釣合いな穏やかな笑顔で写真にうつるこの女性が・・・

嵐を巻き起こす。

 

 

大浜 1G 第一投球。

 

静かにレーンに立つ。

新人だ。社内のみんなに顔を覚えてほしいという思いもあり、

「ふみにー(大浜のニックネーム)!いけっ!!」

「大浜さ~ん、がんばれ~」

「なんくるないさ~!」

私とTいちからの声援が飛ぶ。

 

はにかみながら、ちょっと困ったように眉毛を下げて微笑む大浜。

そして、スタスタスタと歩いていき、投球。

 

なんの変哲もないフォームである。

上手い人の投げ方でもなければ、下手な投げ方でもない。

琉球スタイルでもない。

本当になんの特徴もなく放たれ、スピードも速いわけでも遅いわけでもないボールが、レーンをただまっすぐ転がる。

 

そしてそのボールが1番ピンにスッと当たり、1秒後には全てのピンが倒れていた。

 

一瞬、私とTいちの時が止まる・・・

 

 

大浜が振り返る。

 

いつものちょっと困ったような顔で彼女は微笑んでいた。

 

その後も彼女は、全く変わらない投球フォームで、全く変わらない球筋で、そして全く変わらない少し困った微笑を浮かべながら投球を続ける。

そして倒れ続けるピン・・・

 

1G終了。

大浜 135+ハンデ30=165

 

 

全てのレーンが1G終了。

司会の私は途中経過を発表する。

「現在の1位・・・9レーン、小田・Tいち・大浜チームです!」

 

ざわつく会場。

「大浜がすごいらしい・・・」

「え?あの新人!??」

「司会がインチキか!!」

そんな声が聞こえ始める。

 

 

戸惑いの1~22レーン。

勝負の2G目が始まる・・・

 

※当初考えていたよりも長くなったので、急遽3回に拡大。

 

次回、遂に最終回!

欲や嫉妬、妬みに僻み、自己顕示欲。

様々な思いが交錯する『第2回 OBSグループ ボウリング大会』もついに佳境に突入!

私の!Tいちの!!

そして大浜のスコアは果たして!?

涙と感動の最終回!!!

Coming soon!!!

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