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黒執事

枢(とぼそ)やなの原作マンガではイギリスが舞台になっているが、映画ではかなり改編して日本を舞台にしながら無国籍的雰囲気を醸し出すゴシック的内容の作品となっている。
西側諸国の女王の番犬と称される幻蜂伯爵家は、同時に西側諸国随一の大企業を経営する家柄であるが、両親が亡くなり今は清玄という少年が総帥として企業を指揮している。
実は清玄は本当は汐璃という名の女の子なのだが、幻蜂家は長男が世襲する決まりがあり男の子の格好をしている。その清玄に絶対忠義を持って仕える執事セバスチャンは、すべての事にたいして万能の腕を持つ悪魔であった。そのセバスチャンは清玄の魂に関してのある密約を結んでいたのだ。
そんな清玄とセバスチャンを支えるのは老執事の田中とすべてのことに対して失敗ばかりのドジなメイドのリン、そして清玄の叔母である若槻華恵とその執事の明石。
その西側諸国にいる大使館員たちの<連続ミイラ化殺人事件>が発生した。
女王から事件の解決を命令された清玄とセバスチャンは、事件の真相を探りはじめる。
そして、時を置かずして街から少女たちが次々と失踪する出来事もおこる。
ふたつの事件の鍵は、事件現場に残されたタロットカードの謎を探ることにあると判断した清玄とセバスチャンの捜査の前に襲いかかる凶悪な集団。
まだ少年の清玄は何度も危機に陥るが、そのたびに知恵・知識・超常的格闘技を有するセバスチャンに救われながら人間と悪魔のコンビは、ふたつの事件の真相にたどり着いていくのだが、事件の真の黒幕は意外な人物であることに清玄とセバスチャンは慄然とする・・・・。
原作者がセバスチャン役に水嶋ヒロをしてくれるなら実写版の映画化を許可していい、と言ったように原作マンガのイメージに確かに近い風貌を持っていた。
しかしその分、水嶋ヒロだけが映える作品と化して、事件の謎に迫る過程などは雑になり、原作の持つユーモア性も皆無となってしまっている。
ビジュアルな部分に凝りすぎるものいいが、肝心の内容が追いついてないのは致命的である。剛力彩芽の演技も残念ながらまだ素人芸の域を脱していなかった。
ぼくのチケット代は、1,500円ぐらいかなと思います。星印は、2つを差し上げます。


[ 2 点(5点満点)・ 1500 円(1800円基準)] 5点満点中2点 1500円
衛藤賢史のシネマ教室について…

“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。

星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)

【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動

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