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ラストミッション

娘・妻・相棒の女性にキリキリ舞いさせられながら、最後の任務に凄腕を発揮するCIAの特殊工作員役を久々にK・コスナーが主演する、ハード・アクションとコミックをない混ぜした作品である。
イーサン・レナーはアメリカCIAの特殊工作員で、長年妻のクリスティンと娘のゾーイをほったらかしにして危険な任務に従事してきた。そんなイーサンに悪性の癌が取りつき、余命3か月の宣告が下される。せめて最後の一時をパリに住む妻と娘の下で過ごしたいと願ったイーサンだが、そうは問屋がおろさない。訪ねた妻は半分イーサンに愛想をつかしており、ハイティーンになった娘ゾーラはまるで他人を見るようによそよそしい態度で接せられる始末。その頃CIA本部では、やり手の女性工作員・ヴィヴィに、世界中のテロ組織に核兵器を売っているウルフという名前だけしかわからない正体不明の人物を仕留める任務を任命し、相棒にイーサンを指名していた。
子どもの頃しか知らないゾーイは、もう思春期のむつかしい年頃になっており、オヤジをオヤジと思わない扱いに手を焼きながら、いいパパであろうと奮闘しているイーサンの下にパリについたヴィヴィが接触してくる。引退を宣言し、任務を断るイーサンにヴィヴィは、イーサンの余命を延ばせる新薬を提供する条件で強引に相棒に引っ張り込む。
出来るだけ長く妻と娘と暮らしたいイーサンは、しぶしぶ最後の任務ということで承諾するが、ヴィヴィの手伝いどころか、ウルフまで取りつく困難で危険な任務をひとりでやる羽目になってしまう。パリ中を駆け巡りながらウルフに関係しそうな連中を脅しすかしながら、ウルフまで辿りつこうと苦心するイーサンだが、片っ方では無鉄砲な行動をするゾーイも妻の出張中に見張らなければならない。妻のクリスティンとよりを戻したい!娘のゾーイとわかり合いたい!新薬をちらつかせるヴィヴィの手荒い扱いにも言うことを聞かなければならない!強き女性3人に悪戦苦闘しながら、イーサンの凄腕は徐々にウルフへと近づいていくのだが・・・。
監督のマックGは、テンポのいい演出で家族と任務の間で右往左往する中年の凄腕工作員イーサンの活躍を、時にはコミカルに時にはハードなアクションで見せてくれる。
主役のK・コスナーも渋い役が見事に収まり、新たなヒーロー像をカッコよく演じ、一時の低迷期を完全に脱したと言っていい。さらにゾーイ役のH・ステインファルドのキュートな容貌、ヴィヴィ役のA・ハードの匂い立つような妖艶さ、クリスティン役のC・ニールセンの成熟した色気を楽しむのも、この作品の魅力となっている。
ぼくのチケット代は、1,900円を出してもいいと思う作品でした。
星印は、K・コスナーの復活を祝って3つ差し上げます。


[ 3 点(5点満点)・ 1900 円(1800円基準)] 5点満点中3点 1900円
衛藤賢史のシネマ教室について…

“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。

星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)

【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動

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