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香港市民のストレス解消の場が突然更地に!

2013/07/25  |  木曜日, 香港トピックス

1.まずは香港のゴルフ事情について

香港は、みなさんご存知の通り平地が少ない上、人口も710万人と限られるため、ゴルフ人口は、日本に比べ少なく、整備されたゴルフ場は数ヵ所しか存在しません。それでも、近年は景気の回復基調にあったため、所得の向上や、香港内でのゴルフブームから、ゴルフ人口は増加してきています。香港の商業地域内では、日本のような大型のゴルフ専門店はありませんが、狭いスペースで営業を行うゴルフショップは数多くあります。日本の有名なゴルフメーカーのゴルフ用品は種類は少ないですが、店頭に並べられていて、日本の価格よりは多少高めで販売されています。

香港内にあるゴルフ場は、数は少ないのですが日本のゴルフ場と同様に整備された所は数ヵ所あり、その殆どが会員制をとっていて、休日の予約は会員のみの場合や、会員と同伴の場合に限られるケースが多いです。またプレー料金も高額となり、なかなか一般市民は気軽にプレーできる環境にありません。

では、香港のゴルフファンはどこでゴルフを楽しむのかといえば、お隣中国本土の広東省深圳市や珠海市までバスやフェリーを利用して、苦労しながら現地まで行っています。中国本土に行けば、プレー料金は多少安くなりますが、フェリー代など交通費が加算され、気軽にとはいかない状況のようです。

2.練習場が突然更地に

このような香港のゴルフ事情ですが、最近では香港のゴルフファンをがっかりさせる出来事が多く発生しています。数ヶ月前に、香港市民はもちろん、私ども日本や他のアジア諸国からの駐在員がよく利用していたゴルフ練習場が突然更地になってしまいました。香港には数少ない練習場で、設備も整い、日本の練習場と雰囲気が似ていて人気の練習場だったのですが、みなさんとても残念がっています。更地となる発表後には、香港のゴルフファンによる署名活動が展開されましたが、変更は叶いませんでした。

なぜ人気の練習場が更地になったかというと、香港のゴルフ人口が少ないことが理由・・・という訳ではありません。実際にゴルフ人口は増加していますので、その他の大きな理由があります。理由は、ゴルフ練習場が香港政府による官有地であり、香港内の最大級の問題として挙げられる住宅不足の解消がその大きな理由です。今香港では、中国本土を始めとする世界の投資マネーが香港の不動産価格を高騰させています。以前より住宅供給不足が大きな問題だった上、近年の価格の高騰で、一般市民が購入できる住宅の供給が香港政府の緊急の課題だったため、反対を押し切って練習場をマンション建設用地にしたようです。ゴルフ関連施設の再開発計画はその他にもあって、アジアで最も歴史あるプロゴルフトーナメントの香港オープンが開催されるゴルフ場が住宅用地として再開発される案があることが表面化しました。今度はゴルフ場ですので、大規模な再開発となることから、住宅への再開発を賛成する市民と反対する市民との議論は深まることが予想されます。

アジア地域の金融の街、国際観光都市として発展してきた香港にあって、ここで暮らす一般市民にとっては多くの問題があるようです。住宅問題、貧富の格差是正など根が深い問題が香港政府内で議論されています。

私の周りでは、これ以上ゴルフ関連施設を無くさないで欲しいという関係者の声が強く聞こえてきます。

(終わり)