OBS

大分市中心部へ訪問動向に関するアンケート調査

今回は、大銀経済経営研究所の川野 恭輔さんにご出演頂きました。

 

■まず、はじめに、大分県内の最新経済動向はどうなっていますか?

県内経済は、一部に足踏み感がみられ、熊本地震の影響も生じているといった状況にあります。

項目別にみますと、雇用動向は引き続き堅調に推移していますが、住宅着工は持ち直しの動きが一服し、個人消費も一部に弱い動きがみられています。また、観光面を中心に熊本地震の影響がみられ、宿泊客数は地震発生以降、減少しています。

 

■今回は、昨年4月に「大分県立美術館OPAM」や「JRおおいたシティ」などがオープンして大きく変貌した大分市中心部へ訪問動向に関するアンケート調査をされたとの事ですが・・・

昨年4月に大分県立美術館OPAM、JRおおいたシティの2施設がオープンし1年が経過しました。OPAM、JRおおいたシティともに年間入場者数が目標数字を超えるなど、この2施設のオープンにより、大分市中心部は人の流れや商業環境が大きく変化しました。そこで、新施設オープンによる大分市中心部の変化や新施設オープンの影響を把握するため、今年2月に大分県内全域、宮崎市・延岡市、北九州市周辺にお住まいの方約1,200名にアンケート調査を実施しました。

 

■大分市中心部への訪問頻度や目的などの動向を教えて貰えますか?

アンケート調査の結果、県内回答者で月に1度以上大分市中心部を訪れている方は全体の45%となりました。新施設がオープンする前の昨年2月に実施した前回調査では、月に1度の訪問頻度が42%でしたので、新施設のオープンにより大分市中心部への訪問頻度が高まっています。また、訪問目的ですが、衣料品や趣味・嗜好品といった日用品以外のショッピングが最も多く、次いで日用品のショッピング、飲食、観光レジャーの順となっています。前回調査と比べると、ショッピングを目的とする回答が大幅に増えており、JRおおいたシティ開業の影響が色濃く表れています。

一方、宮崎、北九州からの訪問頻度も大幅に高まっています。これは新施設のオープンに加え、東九州自動車道の開通が大きく影響しているものと思われます。とくに延岡市の方は約8割の人が年に1度は大分市中心部を訪れるという結果がでています。

 

■大分市中心部への訪問者は増えていますか?

新施設オープン前と比べ、大分市中心部への訪問回数の変化を尋ねたところ、県内回答者の約4割が「増えた」と回答しています。大分市中心部への訪問者は、新施設オープン前は減少傾向にありましたが、新施設のオープンにより訪問者が増加し、大分市中心部に新たな賑わいが生まれています。地域別の動向をみますと、大分市や別府市、国東半島地域で「増えた」と回答している人が多く、また、宮崎、北九州からの訪問者も増加しています。

 

■「大分県立美術館OPAM」や「JRおおいたシティ」の入館回数や満足度、訪問目的などの動向はどうでしたか?

OPAMの入館回数を尋ねたところ、県内回答者では1回が15%、2回~4回が9%、5回以上が1%となり、回答者の4人に1人が1回以上はOPAMを訪れたという結果となりました。また、OPAMに入館したことがある方に満足度を尋ねたところ、「期待通りだった」が7割、「期待を上回った」が2割近くとなり、概ね満足している結果となりました。

一方、JRおおいたシティは、県内回答者の7割超が1度はJRおおいたシティを訪れ、また、約3割が月に1度以上は訪れているという結果となりました。年齢別の訪問頻度をみますと、やはり若者が高いのですが、「40代」「50代」といった中年層も比較的高くなっています。また訪問目的ですが、日用品以外のショッピング、飲食、日用品のショッピング、映画鑑賞の順に多くなっています。

 

■今後の大分市中心部などへの訪問意向はどのような結果でしたか?

今後の大分市中心部への訪問意向は、県内回答者では、「増える」が26%、「減る」が8%、「変わらない」が66%となり、「増える」との回答が「減る」を大幅に上回っています。新施設のオープンにより、大分市中心部に新たな賑わいが生まれましたが、今後も大分市中心部の求心力はさらに高まり、賑わいが増すものとみられます。

一方、宮崎、北九州からの訪問意向も「増える」との回答が「減る」を大幅に上回っています。とくに宮崎は「増える」との回答が30%と県内回答者を上回る結果となりました。また、北九州も東九州自動車道の大分~北九州間が4月に全線開通したことから、訪問者の増加が期待されます。

 

■今回の調査を通じて分かったことや、今後必要な取り組みについてはどのようにお考えですか?

今回のアンケート調査では、OPAMやJRおおいたシティのオープンが大分市中心部の求心力を高め、新たな賑わいを生み出したことが浮き彫りとなりました。また、新施設と中心部商店街の回遊性も一定程度あったことが今回のアンケート調査からわかりました。

また今後必要な取組みですが、中心部商店街や大型店等が一体となって、中心部全体が活性化する仕掛けや魅力づくりに取組むことが必要ではないかと思います。例えば、新施設オープン後の夏と冬に、大分市中心部の「5商店街」と「トキハ本店」「大分フォーラス」「JRおおいたシティ」が連携した共同バーゲンセール「THE まちなかバーゲン」が実施されました。今後もこうした取組みを続け、中心部の施設が連携・協力し、商都の顔としてさらなる賑わいを生み出すとともに、回遊性を高めていくことが重要ではないかと思います。

(終わり)