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「生涯活躍のまち」について

今回は、大銀経済経営研究所の河野 祐子さんにご出演頂きました。

 

■今日はどのようなお話でしょうか?

「生涯活躍のまち」についてです。

「生涯活躍のまち」とは、高齢者が元気なうちに地方やまちなかに移り住み、地域の担い手としていきいきと活躍し健康で安心して住み続けられるまちづくりをしていこうというものです。

これは、一昨年から国が人口減少、高齢化が進むなかで、魅力あふれる地方の姿を築く「地方創生」という政策の中で、注目されているまちづくりの構想のひとつです。

具体的には、首都圏からの元気な高齢者の移住者を交え、その地域の住民も、仕事や社会活動、学びや多様な交流の中で生きがいを持って暮らし、必要に応じて医療・介護を受けられるまちづくりです。

 

■まず、大分県の60代前後の人口の動向は・・・

大分県の年齢別にみた人口の動き(県外に転出するか、県外から転入するか)をみると、大学進学等で県外に多くの人が転出するマイナスの波があり、それから卒業後に県内に戻る、Uターンする転入のプラスの波があります。これらは、10代後半から20代の若者動きです。次にくる転入のプラスの波は、実は60代前後で、定年後に大分に戻る、あるいは大分へ移住するという動きが目立ちます。

大分県では、UJIターンを中心に移住促進に力をいれていますが、50代から60代をターゲットにした移住もすすめています。

 

■「地方移住に関するアンケート調査」による東京圏の潜在ニーズは・・・

首都圏では、「地方移住」のニーズもそれなりにあるということが国の調査などで確認されていますが、今回大分県では、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に居住する40~60代を対象に地方移住に関するアンケート調査を実施しました。

その結果、少なくみても5%の人は地方移住に対して関心があることがわかりました。さらに、その5%の地方移住に関心のある人のうち、九州を実際の移住先に考えている人は1割程度となっています。

 

■地方での暮らし、思い描いていることなど暮らしのイメージの調査結果は?

地方移住を希望する動機や地方での暮らしの中でしてみたいことは、「自然」をキーワードにした回答が多くなっています。さらに、大分県に対する関心は、「魅力的な温泉」や「豊かな自然」とする回答も多く、大分県の有する豊かな自然景観、世界農業遺産を生かした農村景観、リアス式海岸の風景、温暖な気候等の暮らしの魅力を積極的に県外へPRしていくことで、移住先として東京圏在住者の目を向ける効果につながります。

また、回答者の地方暮らしで理想とするイメージは、「自然に囲まれた中、広い戸建て住宅で家庭菜園やガーデニングなどを楽しみながらゆったり暮らす」というものでる。「空き家」活用の可能性が広がることが期待したい一方で、リフォーム費用を含めた希望の購入費用は500万円未満とする回答が約4割を占め、希望と現実とギャップが認められます。

 

■移住先の候補地を選ぶ条件としてはどのようなものがあるのでしょうか?

アンケートの結果から移住先の候補地選定で重要な条件は、次の3つがあげられます。

・生活費の安さ、住宅価格や賃料のお手頃感という生活にかかる費用

・病院や医療機関、公共施設、生活インフラなど公共施設等の環境

・自然、温暖な気候、治安のよさなどの暮らしやすい住環境

大分県内の地域特性や既存施設のストック等を活用・工夫することで、これらの項目に対応する環境は十分整備できるといえます。

今後は、地域の魅力や暮らしやすさ、移住支援策等、また、移住後に実現できる生活のイメージをアピールすることで、「大分県」に対する関心は高まるのではないでしょうか。

 

■最後に、来月「生涯活躍のまち」シンポジウムが行われるということですが

はい。50代、60代のアクティブな年代の人たちの大分への移住を促し、さらに地域の50代、60代の人たちが元気なうちから、これまでのキャリアを活かして地域の担い手として活躍したり、地域の大学で学んだり、豊かな自然を活かした趣味を楽しんだりを多様な交流の中で実践し、いきいきと大分で暮らし続けることをテーマにした「生涯活躍のまち」シンポジウムが大分県の主催で開催されます。この場を借りて、ご紹介します。

この「生涯活躍のまち」シンポジウムは、11月17日(木)、午後2時から4時半まで、場所は大分県庁本館2階の正庁ホールです。2部構成になっており、第一部は基調講演、第二部はパネルディスカッションがあります。第一部の基調講演では、「元気な超高齢社会“プラチナ社会”」を提唱する三菱総合研究所の鎌形太郎氏による「生涯活躍のまちによる地域の活性化」をテーマにした講演。そして、今、日本中から注目を集めている、高齢者、こども、若者、障がいのある人が共生するまち「シェア金沢」を運営する社会福祉法人佛子園 理事長の雄谷良成(おおやりょうせい)氏による「ごちゃまぜのまちづくり ~キーワードは“交流人口”~」の講演です。

2部のパネルディスカッションでは、県内で地域福祉を支えている社会福祉法人の方や大学の先生、地元新聞社、そして8年前に実際に大分に移住してきた方などを交えて、「大分を舞台にした“生涯活躍のまち”」について意見交換を行っていきます。参加は無料です。詳細は、大銀経済経営研究所のホームページに掲載しています。

お申し込み方法は、シンポジウム開催事務局の大銀経済経営研究所のホームページからのお申し込み、FAXによるお申し込みとなります。是非、元気な高齢者が活躍できる社会に関心をお持ちの方、多くの方のご来場をお待ちしています。

(おわり)