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大分県民の金融知識

おはようございます。随分冷え込んできましたね。先日、大相撲の大分場所に家族で行ってきました。初めて大相撲を観れて、感動しました。力士の皆さんは、ほんと体が大きくて迫力がありますね~。また、相撲甚句や初っ切り(しょっきり)といった出し物も笑えるネタ満載で面白かったです。そういえば、土俵に向かう関取の遠藤さんと握手ができました。冬を乗り切る力をもらった気がします。大相撲、ぜひまた観てみたいです。

 

さて本日ですが、「大分県民の金融知識」というお題で、お話したいと思います。突然ですが、村津さん、飯倉さんに質問です。一般に「人生の三大費用」といえば、何を指すでしょうか。正解は、「子どもの教育費、住宅の購入費、老後の生活費」です。実は今年、こうした金融知識や判断力に関する全国アンケート調査が初めて行われました。金融広報中央委員会─日本銀行が事務局を担当しています─が、実施したもので、2万5,000人を対象にしています。ちなみに、大分県の金融広報委員会は、大分県と日本銀行大分支店、九州財務局大分財務事務所が中心となって、暮らしに身近な金融や経済に関する情報を分かりやすく提供しています。事務局は、私ども日本銀行大分支店です。

先ほどの調査では、金融知識に関する簡単なテストが行われています。大分県民の正解率は57%でした。都道府県別の順位で見ますと全国11位の高さで、良い成績だったと思います。大分県民らしいのが、金融知識に関する自己評価についての結果なんです。金融知識に自信を持っている人の割合がたった7%と、全都道府県中で最も低かったんですね(全国平均は13%。もっとも高い県で15%)。実際のテスト結果は良い訳ですから、大分県民の奥ゆかしさが感じられますね。

ただ、この奥ゆかしさというか、金融知識に自信がないという思いが、資産運用面では消極性に繋がっているようにも感じられます。実は、株式や投資信託、外貨預金といった元本割れのリスクがある金融商品の購入経験がある人の割合が10~20%ぐらいしかおられません。全国で40位前後とかなり低い割合なんですね。実際、1世帯当たりの有価証券の保有額も、全国で40位です。

資産運用に慎重なスタンスをお持ちの方が多いこと、これは堅実とも言えるので、必ずしも悪いことではありません。ただ、老後に向けた資産形成の選択肢を狭めることにならないかは若干気になるところです。

もう一点、大分県の結果で特筆すべきことは、家庭で金融教育を受けたことがありますかという質問に対して、受けたと答えた方の割合が、全国で3番目に高いことです。24%もいらっしゃるんですね。大分県の親御さんたちが子供たちに、お金や資産の大切さを懇々と諭している姿が目に浮かびます。このおかげか、お金について長期計画を立てる人の割合が全国1位であるほか、金融商品を購入する時に金融機関など外部のノウハウを活用するという人の割合も全国1位なんですね。私は、かねがね大分は教育県だな~と思っていたのですが、イメージ通り、素晴らしいことだと思います。

反対に、学校等で金融教育を受けましたかという質問に対して、受けましたと答えた方の割合は3%と少なかったです。全国で下から2番目です。先ほど申し上げたような、株や投信などリスクのある金融商品への投資は、ご家族の教育だけでは難しいと思います。むしろ学校等での金銭教育を強化して、資金運用のノウハウや老後に備えた資産形成に対する意識を高めることが、本県の場合、大切ということかもしれません。

ちょっと別の観点から見てみましょう。金融知識テストの正解率を年齢別に比べてみますと、大分県の男性は50~70代、女性は70代で、正解率が全国平均を下回っています。特に、70代は、自分の金融知識に関する自己評価が60代の時と同じ高いレベルであるのに対し、実際の正解率は60代よりも下がっています。能力の低下に気付いていない人が結構おられるんですね。こうした隙をつかれて、詐欺などに遭いやすいとも言えます。振込み詐欺などに決して巻き込まれないように、ご自身で十分注意して頂くとともに、私たち日本銀行や金融機関が、金融情報や学習機会をより幅広く提供していくことが大切と考えております。

今回の調査では、金融教育を受けた人ほど金融知識に関するテストの正解率が高く、望ましい金融行動をとっていることがわかりました。反対に、正解率の低い県では、金融トラブルを経験したことのある方の割合が相対的に高くなっています。知識がないとダマされやすいという傾向も明らかになっているんですね。知識や経験の低さから、つい身の丈を超えるハイリスク商品や詐欺紛いの商品に手を出して大きな損失を被ってしまうかもしれません。日頃から多少関心を持って頂き、最低限の知識を身に付けておくことは重要です。

今後は大分県の金融教育をますます充実させ、皆で学び合うことで、金融トラブルの防止を図りたいところです。私ども大分県金融広報委員会もますます頑張りたいと思います。

どうもありがとうございました。

(おわり)