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「おおいた温泉白書」について

今回は、大銀経済経営研究所の近藤 卓さんにご出演頂きました。

 

■まず、はじめに、大分県内の最新経済動向について教えて下さい。

県内経済は、一部に弱さがみられますが、緩やかな持ち直しの動きとなっています。製造業は大規模工場での事故の影響から、一部で弱い動きとなっています。公共工事は、大型工事に加え比較的小口の工事も発注が増加しており、件数・金額ともに前年の同じ月よりもプラスで推移しています。

 

■今日はどのようなお話でしょうか?

当研究所では、先月「おおいた温泉白書」という書籍を発行しました。当研究所のメンバー7名で作成し、別府温泉地球博物館の理事長で、京都大学名誉教授でもある由佐先生にも執筆と監修をしていただきました。

 

■「おおいた温泉白書」はどのような構成に・・・

「おおいた温泉白書」は3部構成となっています。

まず、第1部では、「温泉とは、そもそもどういうものを指すのか」という温泉の定義や、温泉の歴史、種類などを確認した上で、大分県の温泉がどのような特徴を持っているのかを紹介しています。

続く第2部は、県内では温泉がどのように活用されているのかについてです。真っ先に思いつくのは観光の分野だと思われますが、それ以外でも温泉は多くの分野で活用されており、「観光」以外に「暮らし」、「農水産業」、「医療・健康増進」、「エネルギー」についても調査し、合計5つの分野での活用事例を紹介しています。

最後の第3部では、温泉があることで大分県はどのくらいの経済的効果を受けているのか、また、温泉の持つ可能性をさらに拡大させるためにはどのような取組が必要なのかについて、調査や分析を行っています。

 

■今日は、その「おおいた温泉白書」の内容について教えて頂ける?

本日は、「おおいた温泉白書」の中から、大分県の温泉の特徴をメインに紹介させていただきます。

まず、源泉の数について見ます。県内の源泉総数は2015年3月末時点で約4,400箇所と、全国の16%を占め、全国一の源泉数です。2位は鹿児島県で、約2,800箇所です。大分県の源泉数は2位の鹿児島県の1.6倍と、圧倒的な多さがあります。

市町村別に見ますと、別府市が約2,300箇所と県内の半数以上を占めもっとも多く、由布市が約900箇所で続きます。

次に湧出量について見ます。県内の温泉の湧出量は2015年3月末時点で毎分約28万リットルです。全国の約1割を占めており、源泉数と同様、湧出量も全国一です。

数字だけだとどのくらいの量なのかイメージしにくいと思いますので、家庭用の浴槽で考えてみますと、平均容量を200リットルと仮定した場合、1分間で約1,400世帯分、1時間だと約83,000世帯分の浴槽を満たすことができます。

また、県内の世帯数は約49万世帯ですので、大分県の全世帯の浴槽を6時間弱で満たすことができる計算になります。

市町村別に見ますと、別府市が毎分約87,000リットルでもっとも多く、九重町が毎分約84,000リットルで続きます。九重町で源泉数に比べて湧出量が多いのは、国内最大出力を誇る八丁原発電所や大岳発電所などの地熱発電所で温泉が利用されていることが影響しています。

 

■「泉質」は?

次に温泉の性質、「泉質」について見ます。温泉は含まれている化学成分の種類とその含有量によって10種類の泉質に分類されますが、県内にはそのうち8種類が湧出しています。泉質についての全国的なデータがありませんので単純比較は出来ませんが、県内には多種多様な泉質があり、非常にバリエーションに富んでいることが大きな特徴となっています。

市町村別に見ますと、由布市と九重町が8種類、別府市と竹田市が7種類、大分市と日田市と豊後高田市が5種類と多くなっています。

最後に温泉の温度、「泉温」について見ます。温泉は泉温により、「冷鉱泉」、「低温泉」、「温泉」、「高温泉」の4つに区分されます。泉温が25℃未満のものが冷鉱泉、25℃以上34℃未満のものが低温泉、34℃以上42℃未満のものが温泉、42℃以上のものが高温泉です。大分県には4区分すべての温泉が存在しており、源泉数ごとの割合を見ますと、県内の源泉の約8割が高温泉で、温泉が約1割、残りが低温泉と冷鉱泉です。

環境省が毎年公表している「温泉利用状況」の平成26年度のデータを見ますと、大分県は泉温が42℃以上の高温泉の割合が全国平均よりかなり高く、大分県は「熱い温泉」が多いことが特徴となっています。

市町村別に見ますと、別府市や由布市で高温泉の割合が大分県平均を上回っており、とくに別府市の高温泉の割合はかなり高くなっています。よく「別府の温泉は熱い」といわれますが、データの上でも裏付けられています。

 

■大分県の温泉の特徴をまとめると?

以上をまとめますと、大分県の温泉は源泉数、湧出量ともに全国一で、名実ともに「日本一のおんせん県おおいた」であるといえます。また、泉質の面では非常にバリエーションに富んでいること、泉温の面では熱い温泉が多いことが特徴となっています。

大分県に住んでいると温泉が身近にありすぎて、その有難みをあまり感じませんが、今回調査する中で、改めて大分県民は恵まれていると感じました。

 

■きょうは、「おおいた温泉白書」についてお話を伺いましたが、この書籍が欲しいという方はどのようにすればよろしいでしょうか?

今回紹介させていただきましたのは書籍の内容のほんの一部ですので、ご興味のある方は大銀経済経営研究所、電話番号097-546-7770までお問い合わせください。なお、売れ行きが好調で在庫がなくなってしまいましたので、現在増刷を計画しております。

(おわり)