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タクシー利用状況アンケートについて

今回は、大銀経済経営研究所の野上 諭さんにご出演頂きました。

 

■まず、はじめに、大分県内の最新経済動向について教えて下さい。

県内経済は、緩やかに持ち直しています。生産は一部に弱い動きがみられますが、乗用車販売は普通乗用車や小型乗用車を中心に着実に回復しています。観光では宿泊客数が回復して来ており、特に外国人観光客は3月の調査で前年同月比8ヶ月連続で増加するなど、持ち直しの動きがみられます。また、雇用は3月の有効求人倍率が1.36倍となり、過去最高を更新するなど、引続き高水準で推移しています。

 

■今日はどのようなお話でしょうか?

今日は、タクシーの利用状況についてお話させていただきます。タクシーは電車やバスと同じく公共交通機関の1つで、交通弱者の移動手段や観光客の二次交通手段として欠かすことのできないものです。一方で、消費活動の停滞や自家用車の普及からタクシーの輸送人員は減少しています。そうした中、当研究所では大分銀行の窓口に来店されたお客様に対し、タクシーに関するアンケートを実施し、利用状況や求めるサービスについて尋ねました。

 

■まず、タクシー利用頻度の調査結果はどうでしたか?

タクシーの利用頻度について尋ねたところ、「ほとんど利用しない」が36.5%と最も多く、次いで「年に数回」が31.5%、「月に1~2回」が27.5%となりました。男女別でみると、女性は「ほとんど利用しない」が半数を超えており、利用頻度が少ないことがうかがえました。

タクシーの利用頻度が「年に数回」、「ほとんど利用しない」と回答した人にタクシーを利用しない理由を尋ねたところ、「自家用車を利用する」が79.0%で最も多く、次いで「料金が高い」が26.5%、「他の交通機関を利用する」が22.1%となりました。地域別にみると、大分市や別府市では、JRやバスといった交通機関が整備されていることから、「他の交通機関を利用する」が3割を超えていました。一方、5年前と比較して、タクシーの利用頻度が変化したかどうかを尋ねたところ、「変わらない」が67.9%で最も多く、次いで「増えた」が16.7%、「減った」が10.6%でした。利用頻度が「増えた」と回答した理由としては、「飲酒の機会が増えた」や「社会人になったため」といった意見が目立ちました。利用頻度が「減った」と回答した理由としては、「節約のため」や「自家用車を買ったため」といった意見が多くみられました。

 

■続いては、タクシーを利用する状況についてはいかがでしたか?

どんな時にタクシーを使うかを尋ねたところ、「お酒を飲んだ時」が75.1%で最も多く、次いで「早朝や夜間など、他の交通機関が利用できない時」が17.6%、「出発地や目的地に都合の良い交通機関がない時」が13.7%、「急いでいる時」が12.6%でした。

飲み会などでお酒を飲み、車の運転ができなくなった、あるいは時間帯により他の交通機関が利用できなくなったときなどに、タクシーを利用することが多いようです。

 

■平均利用金額の調査結果は?

1回あたりの平均利用金額について尋ねたところ、最も多い金額は「千円~3千円」で67.3%でした。次いで「千円未満」が16.2%、「3千円~5千円」が10.6%、「5千円~1万円」が1.5%、「1万円以上」は0.1%となっています。

年齢別でみると、年齢が高まるにつれて平均利用金額が高額となる傾向にあることがうかがえました。

タクシーの運賃水準について尋ねたところ、「適正だと思う」が44.3%と最も多かったです。「高いと思う」は43.5%である一方、「安いと思う」は0.3%であり、運賃水準を適正とする意見と高いとする意見が拮抗しています。

 

■タクシーを利用する際に重視するポイントは?

タクシーを利用する際にどのような点を重視するか尋ねたところ、「対応の丁寧さ」が41.2%と最も多く、次いで「安全性」が40.9%となりました。ほかには「運賃の安さ」が30.1%、「車内の清潔さ・快適さ」が27.8%と続きました。その他の自由回答からは「タバコのにおい」や「電話連絡後の配車時間」などを重視するといった意見もありました。

男女別でみると、女性は「安全性」、「対応の丁寧さ」、「車内の清潔さ・快適さ」などを重視する回答が全体に比べて高くなっています。

また、タクシーを利用する際にタクシー会社を選んで乗っているか尋ねたところ、「選んで乗っている」が21.0%、「選んでいない」が77.2%となり、8割弱の人はタクシー会社を選んで乗車しているわけではないことがわかりました。

年齢別でみると、60歳以上では「選んで乗っている」が4割近くになっており、好みのタクシー会社を選んで乗る人が多いようです。

 

■利用者が普及を望むタクシーサービスについてはどうでしたか?

普及を望むタクシーサービスについて尋ねたところ、最も多かったのは「スマートフォンのアプリによる配車サービス」で45.4%でした。次いで通院等の介助を行う「介護サービスタクシー」が21.7%、健康な人もそうでない人も、誰もが利用しやすい車両で送迎する「ユニバーサルデザインタクシー」が14.0%、保育園や塾の送り迎え等を両親に代わって行う「子育て支援タクシー」が13.1%となっています。

年齢別でみると、20歳代以下の若年層では「スマートフォンのアプリによる配車サービス」が6割を超えており、更なる配車の利便性を求めていることがうかがえました。また、子育て世代が多い30歳代では「子育て支援タクシー」や「マタニティタクシー」を求める声が全体に比べて高まっています。50歳代以上では、介護の必要性の高まりからか「介護タクシー」を求める声が全体に比べて高まっていました。

 

■では、今回の調査のまとめをお願いします。

大分県ではタクシーの利用頻度はそれほど多くないものの、飲酒後の帰宅時を中心に、タクシーが利用されていました。また、個人のお客様がタクシー利用時に重視することは「対応の丁寧さ」や「安全性」を上げる意見が多かったほか、普及を望むサービスとして「スマートフォンのアプリによる配車サービス」や「介護タクシー」を求めていることがわかりました。タクシー料金について「高いと思う」とする意見も多いですが、お客様が求めるサービスを提供して満足度を高め、リピーターへとつなげていくことが、タクシー事業者に求められる課題の一つではないでしょうか。

(終わり)