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「通信販売」に関するアンケート調査について

今回は、大銀経済経営研究所の野上 諭さんにご出演頂きました。

■まず、はじめに、大分県内の最新経済動向について教えて下さい。

県内経済は緩やかに持ち直しています。製造業や住宅着工は引き続き横ばい水準となっていますが、観光では、外国人観光客の増加を背景に持ち直しつつあります。個人消費についても、専門店量販店を中心に持ち直しの動きがみられ、雇用では、1月の有効求人倍率が1.48倍と過去最高を更新し、高水準で推移しています。

■今回は、通信販売に関するアンケート調査をされたとの事ですが・・・

通信販売は、自宅に居ながらにして商品が手に入る便利な手段として、消費者に利用されています。近年は、インターネット環境の整備やスマートフォンの普及などにより、場所や時間を選ばずに注文が可能になるなど、利便性も増しており、ますます注目される市場となっています。

今回大分県内消費者の通信販売の利用状況を把握するため、大分銀行本支店の来店客に対しアンケート調査を実施しました。

■過去1年間の通信販売の利用状況はどうでしたか?

この1年間で利用したことのある通信販売を尋ねたところ、「インターネット」が78%で最も多く、以下「カタログ」(22%)、「テレビ」(17%)、「新聞広告・チラシ」(11%)と続きました。また、通信販売を「利用しない」との回答は15%であり、8割以上の人はこの1年間で何らかの通信販売を利用していることがわかりました。

年齢別でみると、50歳代以上の人は他の年齢層に比べて「インターネット」による通信販売の利用が低い一方、50歳代では「カタログ」、60歳以上では「テレビ」や「新聞広告・チラシ」の利用が高くなっており、自身が親しみのあるメディアを通じて通信販売を利用していることがうかがえます。また、50歳代以上では通信販売を「利用しない」とする人も2割を超え、他の年齢層に比べ多くなっていました。

■どのような商品やサービスが購入されていましたか?

いずれかの通信販売を利用したことがあると回答した人に対し、この1年間で購入した商品やサービスを尋ねたところ、「衣料品」が63%で最も多く、以下「雑貨・日用品」(45%)、「ホテル・旅行の予約」(39%)、「化粧品・健康食品」(39%)、「書籍」(36%)と続きました。各種物品の購入だけでなく、ホテルや旅行の予約といったサービスを通信販売で利用する人も多いようです。

男女別にみますと、男性は女性に比べ「書籍」、「家電製品」の割合が高く、女性は男性に比べ「衣料品」、「化粧品・健康食品」の割合が高い結果となりました。

■平均利用金額はいかがでしたか?

1ヵ月あたりの平均利用金額を尋ねたところ、「5千円未満」が40%で最も多く、以下「5千円~1万円」(36%)、「1万円~3万円」(19%)、「3万円~5万円」と「5万円~10万円」がそれぞれ2%と続きました。

平均利用金額を「5千円未満」「5千円~1万円」「1万円以上」の3つのグループに分けて、購入した商品やサービスをみたところ、平均利用金額が1万円以上のグループでは「衣料品」、「雑貨・日用品」、「化粧品・健康食品」、「書籍」、「家電製品」の購入割合が全体よりも10ポイント以上上回っており、様々な商品やサービスの購入に対し通信販売を利用する利用頻度の高さが平均利用金額の高さにつながっていることがうかがえました。

■代金の支払い方法はどうでしたか?

商品代金の主な支払い方法について尋ねたところ、「クレジットカード決済」が71%で最も多く、以下「代金引換」(14%)、「コンビニ決済」(10%)と続きました。インターネット通販を中心に、支払方法としてクレジットカードを取り扱うサービス提供者が多いことや、銀行振込等に比べ決済確認が迅速に行われるため商品発送が早まる点などが、クレジットカードの利用促進につながっているのではないでしょうか。

年齢別でみますと、60歳以上では「クレジットカード決済」は28%と少なくなる一方、「代金引換」は36%、「コンビニ決済」は21%と、それぞれ全体を10ポイント以上上回りました。60歳以上の通信販売利用者は代金引換やコンビニ決済を利用する割合が多くなっており、商品代金の支払を現金で行いたいと考えていることがうかがえます。

■通信販売を利用する理由について教えてください。

通信販売を利用する理由を尋ねたところ、「好きな時間に購入できる」が65%で最も多く、以下「店舗に出向かずに購入できる」(55%)、「近くの店舗では買えない商品・サービスがある」(46%)、「価格が安い」(43%)と続きました。買い物の時間に制約されないことや、自宅から離れた店舗の商品・サービスを購入できること、周辺店舗と比べ価格が安いことなどが魅力となっているようです。

年齢別でみますと、30歳代以下は「好きな時間に購入できる」が7割超と全体に比べて割合が高くなっており、店舗の営業時間等を気にせず、自身の都合に合わせた買い物ができることを利用する理由としてあがっています。

男女別でみますと、男性は「好きな時間に購入できる」に次いで「価格が安い」が5割と高い割合となっており、周辺の実店舗よりも通信販売を利用した方が低価格となることに魅力を感じているようです。

■通信販売に対する不満はどういったものがありましたか。

通信販売に対して不安や不満に感じることを尋ねたところ、「商品イメージやサイズ・色などが分かりにくい」が64%で最も多く、以下「個人情報が漏洩しないか心配」(48%)、「気楽に試すことができない」(16%)、「送料が高い」(12%)と続きました。実店舗での買い物と異なり、商品に見たり触れたりすることができないため、手元に届いた後にイメージと異なる場合があることや、商品の決済や配達に関連して個人情報が漏洩しないかといった所に不満や不安を感じているようです。

また、通信販売を利用しない方に、利用しない理由を尋ねたところ、「実物を見て買いたい」が75%で最も多く、以下「特に買いたいものがない」(29%)、「商品を探すのが面倒、時間がかかる」(18%)、「個人情報が漏洩しないか心配」(10%)と続きました。男女別でみますと、女性は「実物を見て買いたい」が86%と高い割合となっており、自身の目で商品を確かめて買いたい人や、実店舗でのショッピング自体を楽しみたい人が多いと考えられます。

■最後に、今回の調査のまとめをお願いします。

今回のアンケート結果からは、大分県内での通信販売はインターネット通販を中心に8割を超える消費者に利用されており、様々な商品・サービスを購入していることが明らかになりました。

一方で、1ヵ月あたりの平均利用金額は8割近くが1万円未満であり、利用金額からみると消費の中心は実店舗での購入が多くを占めていると考えられます。

しかしながら、通信販売の利用頻度は今後も増えていく見通しであり、大分県内の通信販売利用者増加が見込まれる中、県内の小売・流通各社においても、通信販売への対応は今以上に必要になってくると考えられます。

(終わり)