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番組審議会だより

2020年5月号

5月の番組審議会は、当初の予定では5月18日(月)に開催する予定でした。しかし、「新型コロナウイルス」の影響で、首都圏の1都3県と北海道では緊急非常事態宣言が継続中で、全国的にも感染が収束状態になったとは言えず、感染拡大防止のため、4月に続き、番組審議会委員に、弊社制作の番組のDVDを郵送して、ご意見やご感想を寄せて頂きました。委員の名前と視聴番組です。

1.大分放送番組審議会委員
伊藤安浩委員長、是永幹夫副委員長
伊藤京子委員、神田岳委委員、小田圭之介委員、板井良助委員、藤本 保委員、児玉憲明委員

2.議題
[1]視聴番組
テレビ番組
新 窓をあけて九州「読んでにっこり祖母漫画」
放送日時 2020年4月26日(日)午前10:00~10:15
[2]次回日程について
日時:2020年6月15日(月)正午
会場:大分放送 本社5階 セレモニーホール

3.視聴番組概要
※「新 窓をあけて九州」はJNN九州6局が制作し、ネットしている、テレビドキュメンタリー番組
※粗筋 江戸時代の城下町風情が残る、大分県西部にある、竹田市。その中心部にある工房で、同居する祖母の河野春枝さん(85)との日常を漫画に描き、SNSで発信している河野美里さん(27)。美里さんは、春枝さん、両親、妹との5人暮らし。中学時代は、不登校になってしまったという美里さん。「祖母ともよくぶつかっていました。私は子供だったし、祖母も若かったんですかねえ。お互い色々と経験して弱さを知って、歩み寄れるようになりました」。趣味の延長で始めた祖母漫画も100話を超えて、周りから「もっと更新して!」「本にしてみれば!」という声が寄せられるようになった。“漫画家”になることを夢見ていた美里さんは「どんな形であれ、いずれ本にしたいとは思っていたので、そろそろ挑戦してみようかな」と決断。手がけた作品を携え、出版社に出向いたが…

<委員からの主な意見>
○困難な人生行路を経ながらも、現在は自分がもともと好きだったことを仕事にできている幸せを、河野さんの表情に見ることができた。河野さんが辿ってきた道筋と現在の姿に勇気づけられた人もいると思う。彼女が竹田市でどのようにイラストレーターの仕事を始めたのかがわかるような映像かナレーションがあるとよかったと思う。どんなことでも、何かを新しく始めるのはそれほど容易ではないと思われるので、きっかけや経緯や苦労がわかるとよかったのではないか。
出版社を訪ねていって、その帰りがけに河野さんが春枝さんにこう言ってあげたいと語る最後の場面は、今後の新しい展開を予感させるいい終わり方だったと思う。
○日常のなにげない祖母との会話の一コマを共感あふれるアットホームな内容で描いている。美里さんの「夢」の実現の日々を自然体で取材していたところが良かったと思います。
美里さん自身、精神疾患を患い、ふるさと竹田に帰郷し、まわりの支えと「祖母漫画」読者の共感の広がりで元気に挑戦している姿を押し出していて良かったです。印刷会社担当者の「キャラクターをもうひとりぐらいほしい」という助言も適切だし、6人家族の日常のなかで、キャラクター追加も可能だと思いました。「先輩作家」小河眞平氏の「自分の好きなものに向かい、歯車がかみ合えば…」という助言はすべてのことに通じる「真理」ですね。
○主人公の河野さんと家族の笑い顔が、今のギスギスとした社会状況下でホッとするひとときになりました。そして学生時代にこのような家庭でも、こども達が悩み、また職場での環境の中で精神的に病んでしまう社会を考えるきっかけにもなりました。まわりの理解と支援で立ち直られ本当に良かったと思います。マンガを通してそれを読んだ人たちが、家族の大切さに気がついていく様子も見ることができました。
○短い中にも情報は沢山あり、熱量を感じましたが、登場人物が多すぎたような気がします。逆に登場人物の事が知りたくなりました。特に階下の先輩作家さんについて、触れて欲しかったと思います。漫画の吹き出しコメントを実際のおばあちゃんにしてもらっても面白かったのではと思いました。全体的には、未来に向けて、差し込んだ光の中を進んでいく、良い番組だったと思います。
○今回のテーマ「祖母漫画」は、とても面白い素材だと思いますが、いろいろあって、何を一番伝えたかったのかが、ぼやけてしまったような気がします。短い番組ですので、もっと焦点を絞った作りにしても良かったような気がします。河野さんは、とても活動的な方のようですので、今後も継続的にウオッチしていただければと思います。
○主人公は、私の住居の近くにアトリエを借りる女性。あまりにも近くて、全く存在に気付かず、虚を突かれたような不思議な番組でした。何といっても、お祖母ちゃんとの日常のやり取りに代えがたい感動を覚え、現代の読者の共感を呼ぶ、作品に仕立てる感受性が素晴らしい。お祖母ちゃんの素晴らしい人柄や、ウィットに富んだ会話が見事に収録されていて、この番組の全体を決定づけている。間違いなく地方の町で生きようとする若者に勇気というエールを送りながら、暮らし方、暮らしの質、暮らしの本質を考え、自分に合ったライフスタイルの追及を提案する内容で、映像も、音声も自然で、視聴後は優しい余韻に浸った。
○この番組は若者に夢を追うことの重要さを伝えることができたと思います。短時間番組ですが、インパクトは十分ありました。全体的にほのぼのとした明るさと温かさを感じる展開で心が和み、頑張れと応援したくなりました。不登校を経験し、その経験を元に教師になったもののうつ病となり、教員を辞めるという暗い過去が全く無かったように笑顔で明るく、祖母を題材にした漫画を描くことで読者に共感を与え、温かい心を持った、彼女の人生の転機の部分を知りたいと興味を持ちました。今の元気で明るい、夢を追う彼女になったきっかけは何だったのでしょうか。祖母の存在、祖母との生活ということなのでしょうか。それとも漫画を描くことで乗り越えたのでしょうか。何かがあって乗り越えて漫画を描き始めたのでしょうか。この辺りのことをもう少し表現して欲しかったと思います。とても知りたいと思いました。
○まず、この漫画ネタの情報を掴んだことが素晴らしいですね。いまのSNSからリアルな世界に拡がる様子をよく描いていると思います。おばあちゃんもとてもチャーミングで、漫画のネタにする理由もよく分かる。河野さんの挫折から、帰郷してから始めた活動、その日常から生まれた祖母漫画。「新型コロナウイルス」時代の真っ最中にこれを見て、地方でのこれからの生き方の参考にもなる気がします。小さいことかもしれませんが、SNSで人気が出ているリアル感を出すのに、誰かSNSを覗いて漫画を見ている姿を画面が映り込んだ映像があったら、まだ良かったかなと思いました。それでも、観た人がほんわかした気持ちになると共に勇気が出る放送でした。