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10/20放送分「紙屋悦子の青春」
「紙屋悦子の青春」 出演:原田知世・永瀬正敏・松岡俊介・本上まなみ・小林薫

日本中に感動の渦を巻き起こした「父と暮らせば」の巨匠・黒木和雄監督が、今年4月に急逝しました。
その黒木監督の最後の作品となったのがこの作品です。
映画を愛し、戦争を憎み、平和を追求した黒木監督。
この映画も戦争の記憶の風化が叫ばれる今、戦時下で生き抜く庶民の日常と、
生き残ったものの心情を鮮烈に、かつ暖かく描き出しています。

舞台は鹿児島。敗戦の色濃い昭和20年春。
両親を失ったばかりの娘・紙屋悦子は兄とその妻と肩を寄せ合い慎ましく暮らしていた。
そんな彼女の願いは家族の平穏と、密かに思いを寄せる兄の後輩、明石少尉の無事だけ。
ところがある日、兄は明石少尉の親友との見合いを勧めてくる。
明石自身も縁談成立を望んでいることを知った悦子は傷心のまま見合いに臨む。

悦子に一目惚れしたという相手の愛情に次第に心を開く悦子だったが、
そんな中、悦子が想っている明石少尉が海軍特攻隊に志願したことを知る。
死を目前にし、明石は親友に最愛の人を託そうとしたのだ。

出撃前夜、悦子に別れを告げ、満開の桜が舞い散る中を去っていく明石。
数日後、悦子の元に明石の死の知らせが届く。
残された悦子は見合い相手と残された者同士、哀しみの中これからについて語り合う…。

日常の風景を描いているからこそ、余計に悲しみや切なさ、戦争による不条理を感じさせてくれます。
最近の太平洋戦争を扱った映画は男性の視点で捉えたものが多い中、
この映画は女性の視点から戦争を捉えている作品で、
男性はもちろん女性の皆さんには共感してもらえる映画だと思います。

「紙屋悦子の青春」はシネマ5で
10月28日(土)〜11月3日(金・祝)まで、1週間限定ロードショーです。