<<・・・バックナンバー
11/30放送分 「香港の『香港ドル<中国元?』のお話」
今香港での話題の中心の一つは、通貨「中国元」と「香港ドル」の関係です。
まあ経済政策、通貨制度など難しい話はさておき、
一般市民の身近な関心事として「二つの通貨の動向」が話題に上っているんです。

ではここで二つの通貨に関しての基礎知識です。
@香港は1997年に中国の一部となったが、多くの制度は返還時点のままで維持されています。
A当然通貨も別で、中国元は中国国内で流通する通貨、香港ドルは香港内で流通する通貨です。
B通貨の価値も、外国の通貨との交換相場も当然異なっています。

しかしC経済交流が盛んになり、広東省地域では通貨を交互に使える環境も整ってきました。

このCが重要!
この結果、通貨の価値も変化していることが、大きな話題になっているんです。
つまり
1)中国元は中国の経済発展や通貨制度変更などの理由から中国元の価値が上昇中。
  (2005年7月22日には1米ドル=8.11元→2006年11月27日には1米ドル=7.84元に)
2)香港ドルは対米ドルで一定幅のみ変動許容する制度を採用中のため、相場は大きく動きません。
  (2005年5月以降1米ドル=7.75〜7.85香港ドルで推移しています)

このため中国元:香港ドルは、
去年は8.11:7.80(1.04:1.00)→香港ドル>中国元だったのに対し、

今年11は7.84:7.80(1:1)→香港ドル=中国元になっている。
つまり、中国元の価値が、香港ドルに並んだのです!

ではこの結果市民レベルでどんな影響があるかと言うと、
1)良いことは
★中国元をたくさん持って買い物に来る中国の人が増えて、商売繁盛するだろう。
★中国元の価値が上がると見て中国元の紙幣や預金をしていた人は儲かる。
2)悪いことは
★多くの品物を中国から仕入れている香港だけに、香港内の物の値段が上がる。
★香港ドルがそのまま使えた広東省でも受け取り拒否も出てくるかもしれない。
などと言われています。

一方で専門家や銀行の見通しは、
「この環境が続けば中国元の価値が高くなって、香港ドルを逆転する」との見方が優勢になっています。

しかし市民への影響、経済的、政治的な問題もあるのでしょうが、
香港政府は今のところ「香港ドルは今の制度を変えません」というシンプル、明快な姿勢を貫いています。

異なる制度で異なる通貨である限り、価値の変動、逆転も自然の成り行きといえそうですが、
実際に通貨を使っている市民にとっては、一喜一憂の日が続きそうな予感です。
(二つの通貨が使えるという心理的影響が大きいのでしょうけどね…)
号外写真
両替所のカウンター標示
中国元を買いたい人の交換相場「100.0」
ということは「1香港ドル=1中国元」の意味です。
香港ドル100ドル紙幣(下)
両国ともカラフルな紙幣ですが、
色が赤で同じなのは偶然ではないのでしょうね?