大分の古代美術

如来坐像 如来坐像 阿弥陀如来坐像 菩薩立像

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臼杵磨崖仏 
ホキ第一群(堂ヶ迫)第一龕
臼杵市大字深田
石造 像高142.0cm〜174.0cm
平安時代後期(12世紀)
特別史跡 重要文化財
 ホキ石仏第一群つまり「堂ヶ迫<どうがさこ>」の石仏は並列した四つの龕によってなっている。第一龕は上下375cm、左右56〇cmの龕内中央に高い方座上に坐る如来坐像三躰を並列し、その両脇に菩薩立像各一躰が脇侍となる五尊によって構成されている。左脇侍菩薩は像の輪郭だけ残し、以下は崩壊し、右脇侍菩薩は頭部上半部を残し、以下は崩壊し、右脇侍菩薩は像の輪郭だけ残し、すべて欠損している。中央の如来像は名称が明らかではない。いずれも後壁に舟型光背<ふながたこうはい>が線刻されている。彫刻は素朴で、ポッチャリとした童顔に造り、質朴な美しさがある。制作は古園の諸仏より降る12世紀の製作と思われ、作風は異なるが山王山<さんのうざん>石仏に近い時期のものと考えてよい。なお、如来像の方座には、それぞれの下方前面に丸い穴がうがたれているが、これは当初経巻などを納めたあとではないかと推定される。この堂ヶ迫石仏群の岩山の上方には一つの石材から丸彫りしたいわゆる一石五輪塔<いっせきごりんとう>が二基たてられている。大きい方には嘉応二年(1170)の年紀が刻まれ、小さい方には承安二年(1172)の年紀と「千部如法経」の刻銘がある。この年紀は、堂ヶ迫の諸尊を考える上で参考になると思われ、またこの堂ヶ迫諸尊の台座に刻まれた穴が弥勒下生<みろくげしょう>を願う如法経の埋納つまりこの時期に流行した経塚<きょうづか>としての役割を果たしたものと考えることも出来そうである。
(西川 杏太郎)
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