「コミュニティ・レストラン」の目的は、《楽しく働き、おいしく食べる、くつろぎの場》を作り出すこと。
地域での自立生活をめざす社会的弱者の人に仕事を覚えてもらって、働く場を提供する(人材育成)、高齢者や子育て中のお母さんの交流の場(生活支援・コミュニティセンター機能)、一人暮らしや個人でなかなか食事を作れない高齢者や障害者の自立を、食事の提供を通して支援する。また、「地産地消」「身土不二」「旬産旬食」などを基本としたエコ・クッキングを目的に、1998年にNPO法人の事業モデルとしてスタートした。
コミュニティ・レストラン(コミレス)は、2007年6月現在、北海道や関東を中心に全国で40店以上オープンし、そのネットワークは各地に広がりをみせている。
本書では、コミレスのコンセプトを持って運営しているレストランの実践事例がいくつか紹介されているが、例えば、北海道札幌市のいこいの店「野の花」では、野菜は、有機・無農薬・減農薬栽培に取り組んでいる生産者のものを直接仕入れるなど、地産地消にこだわる。商品の販売にはレジ袋の使用は最小限にし、出来るだけマイバックを持参してもらう。
コーヒーかすは、ネコよけや畑の土壌改良剤、燻製つくり用にお客さんに利用してもらうなど、ゴミの活用方法にも工夫。ものを粗末にせず、大切に使うという精神を店の運営に反映させ、その精神を地域に伝えていくことで、《循環型街づくり機能を充実させたい》としている。
こういった環境に配慮し、地域コミュニティセンターの役割も担った場所はこれからもっともっと増えていくことが望まれる。 |