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私の読書日記 <No.15>
2月13日(水) 雪のち晴れ
秋の花火
著者:篠田 節子
出版社:文春文庫
表題作を始め、「観覧車」「ソリスト」「灯油の尽きる時」戦争の鴨たち」を収録した最新の短編集。

生き方が不器用で人から誤解を受けて淋しい毎日を送っていたり、民族問題で苛酷な人生を強いられたソ連の天才ピアニスト、十何年も義母の介護をして疲れ果てた女性・・・・。心身ともにくたくたになった主人公が、人との出会いやふとしたことからホッとする瞬間や、生きる希望を見出していくストーリーで、読後、爽やかな気持ちになる。

篠田節子の小説は好きで、これまで「女たちのジハード」「コンタクト・ゾーン」「インコは戻ってきたか」などを詠んだが、どちらかと言えば骨太で、男性的な作風の作家というイメージが強かった。しかし、この短編集はこれまで読んだ篠田作品とは少し雰囲気が違い、女性作家らしい視点を重視している感が強い。小品でありながら、しみじみといい文章である。
あとがきで、永江朗氏が書いているように<バライティに富んで、それぞれに彼女の特質が出ている。篠田ワールドをうんと圧縮して一冊にまとめたのが本書>。
篠田作品を読んだことのない人にもオススメの書。