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私の読書日記 <No.18>
2月20日(水) 晴れ
気象予報士
著者:
スティーブ・セイヤー
(浅羽莢子 訳)
出版社:角川文庫
アメリカTV局のニュース番組で、気象予報士が暴風雨警報を独断発表した直後に
ミネアポリスで巨大な竜巻が発生。時期を同じくして、TV局の駐車場で若い女性が絞殺される。その後、異常気象の日に発生する連続殺人事件。
異常気象と異常心理には関係があるのか・・・・・と思わせるミステリーサスペンス。
犯人探しの謎解きだけでなく、華やかなTV局の裏で、キャスターやプロデューサーの椅子をめぐって熾烈な陰謀を巡らせたりする、どろどろとした人間の醜さ(嫉妬・羨望・欲望など)が巧みに描かれていて、一気に読ませる。

この作品について、あのスティーブン・キング(「スタンド・バイ・ミー」などの作者)も
<大変な興奮と、近年めったにない読書に没頭するという感覚をおぼえたすばらしい作品>と絶賛している。

ベトナム戦争で被焼したため、いつも顔を隠すマスクをすっぽり被っている敏腕報道プロデューサー。かつて女性にふられたことがショックで人間不信の気象予報士。美人だがそれだけ!というレッテルを貼られたキャスター志望のリポーター・・・・・など、それぞれ心に傷をもっている登場人物の心理描写がうまい。特に、無実を主張した男が、死刑が確定して電気椅子行きとなる極限状態の人間の心理描写は、スティーブン・キングの「ショーシャンクの空に」を彷彿とさせる。

作者は、本作の執筆のために3年間TV局に勤務し、その実態を調査したという。
それが功を奏し、作品にリアリティがある。