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私の読書日記 <No.28>
4月11日(金) 晴れ
「他諺の空似」
著者:米原万里
出版社:光文社
例えば、日本の「自業自得」ということわざ・・・・
災いを仕掛ける人は、災いに泣く(ハンガリー)
他人の家を破壊する者は、自分の家が壊れる(アフガニスタン)
意地悪をすれば、意地悪をされる(イタリア)
呪いはひな鳥のように巣に帰ってくる(アイルランド)
「嘘つきはどろぼうの始まり」
嘘をつく者は盗みもする(シベリア)
嘘つきは泥棒の兄弟(フィリピン)
嘘をつくことが好きな者は、盗むことも好き(ブルガリア)
などなど。

こう見てみると、世界には似たことわざがいかに多いか。つまり、人間の考え方や良識は万国共通であるということか。
上記のことわざはホンの一例だが、米原さんの情報収集力、知識、分析力には、ほとほと感心する。このエッセイでは、各国のことわざの紹介から比較文化論、国際政治、ブッシュ大統領批判、日本のあり方・・・などまで話が広がり、辛口意見も続出。痛快な気分になる。
また、ロシア語通訳の第一人者として、特にロシア人の物の考え方やジョークが満載されているのも面白い。

 タイトル「他諺の空似」は、もちろん「他人の空似」をもじったもの。
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」「不実な美女か 貞淑な醜女か」「ガセネッタ&シモネッタ」「パンツの面目 ふんどしの沽券」など、小説やエッセイのタイトルの付け方にも彼女のユーモアセンスがうかがえる。