今、行って見たい美術館のひとつ、「金沢21世紀美術館」。
2004年10月開館半月の入館者は10万人、1年間で157万人の来館者を記録。
その後もコンスタントに年間150万人近くの人が訪れることから、
<美術館の奇跡>だと言われ、マスコミにもよく取り上げられ、世界中から視察団も後を絶たないという。
ゴッホやルノアールなどの有名な作品を所蔵しているわけでもない、どちらかというと無名な現代アート中心な美術館。人口46万人の地方都市・金沢市にあって、
なぜこのように人気があるのか?
その答えは、従来の日本の美術館とは全く違うコンセプトにある。
★美術館は市民の応接間
中が見えるガラス張り、四方から自由に出入り出来、カフェレストランやショップ、
工房など無料ゾーンもいっぱいある。庭には、それ自体がアートの様々な形の椅子が。
(もちろん座れる)営業時間も午後10時までと、遅くまで開いている。
★キーワードは子ども
<子どもに感動を与え、想像力を高める空間になること>を目的としているので、子どもたちが好奇心を掻き立てられながら遊べる作品をたくさん展示している。だから、館内には驚きがいっぱいの仕掛けや、遊びながらアートに触れる工夫がされている。美術館というと、とかく静かにお行儀よく鑑賞しまければという雰囲気があるが、ここではいつも子どもたちの歓声に満ちている。そして、その姿に大人もパワーをもらうとか。
なんて優しい発想だろう!!!
★美術館が街を作り、文化が経済を作る
美術館という箱をただ作るのでなく、見せ方や宣伝を工夫する。そして、周辺商店街とのタイアップ、他施設との協力などで、地域にもたらす経済効果は計り知れないものになる。
これほど次から次にいろんなアイデアで「金沢21世紀美術館」を作り、金沢の街をも活性化した蓑豊氏(現在は、「金沢21世紀美術館」特任館長)は、ただものではない。
銀座で古美術商を営む家に生まれ、幼い頃から一流といわれるものを見て育ち
審美眼を養い、アメリカ・カナダの美術館で美学と経営を学んだという彼の半生を綴った章も興味深い。
《こんな美術館が出来たら、大分の街もきっと変わる》と、つくづく思った。 |