「感染」で第1回小学館文庫小説賞を受賞した仙川環の医療ミステリー第2作。
報酬欲しさに違法だと知りつつ卵子を提供した、元新聞記者の深沢岬。
ある日、ホテルのロビーで「その子は、あなたの子だ」と赤ちゃんを渡されたことから
事実を追求する日々が続く・・・。
気が強く、エゴイストであり、あまり自分の友だちにはしたくないタイプの主人公ではあるが、権力や暴力、男性社会の壁にひるむことなく取材する彼女の姿には共感する。
自分の功名心から二つの殺人を犯すことになる喜多野も、根は純粋な男。
また、同僚の女性である平野もみかけは冴えないが、誠実で聡明(女優・木野花のイメージ)。キャスティングもいいので、映画になれば面白いと思う。
こういう小説をメディカル・スリラーと呼ぶらしいが、次回が楽しみな作家である
|