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私の読書日記 <No.59>
8月15日(金) 晴れのちくもり
気づきの力
〜生き方を変え、
国を変える〜
著者:柳田 邦夫
出版社:新潮社
事故や災害、戦争、病気、公害・・などさまざまなジャンルで優れたルポに定評があるノンフィクション作家、柳田邦夫氏。冷静な観察眼と、命に対する熱い思いで問題点を分析し、適切な提言を行う彼のドキュメントはすばらしい!とかねがね思っていた。

この「気づきの力」では、あとがきにもあるように、便利さや効率やお金をひたすら追求している現代社会とりわけIT文明への疑問、その裏返しである人間の生身の接触や心の通い合いの希薄さを問題にしている。まさに現代の日本で発生しているさまざまな事件や社会問題は、ここに原因があると思う。

そこで、柳田氏は言う。「今求められているもの、それは価値観の転換であり、心の持ち方の転換なのだ。それに、気づく必要がある」ということだ。

例えば、想像力の欠如は幼い頃の心を忘れたから。今からでも遅くない。大人の<絵本>を読むべきだという提言。また、医療機関に勤務するものは本当に患者の気持ちに沿っているか、特に終末期医療の現場での医師の一言の重み・・・など、じっくり読めば読むほど含蓄のある言葉がちりばめられている。

柳田氏の尊敬する師でもある河合隼雄氏からのアドバイスも、興味深い。