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THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦

「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊」などのアニメシリーズで世界中のコアなファンからレジェンドとなっている押井監督が、テレビ実写版「TNGパトレイバー」の締めくくりとしての映画に挑戦した作品である。
そのためこの映画は、テレビ実写版エピソード0~12を見ている、ということを前提として作られているので、映画で初めて見る観客にとっては、それまでの流れを知らないのでかなり面食らう作品となるかもしれない。
<レイバー>という人型ロボットが普及し、それに伴う犯罪が新たな課題となった警視庁は、<パトレイバー>つまり警察用レイバーを開発し、特車二課パトレイバー中隊を設立したが、レイバー使用の衰退とともに、特車二課の役割も減じて解隊の危機が迫ったとき、特車二課の隊長・後藤田の下に警視庁公安部外事三課の女性警部・高畑が、ある情報をもって訪れる。それは先日、レインボーブリッジをミサイルで攻撃したのは、11年前に東京を舞台にした<幻のクーデター>を起こした元自衛官・柘植の残党が自衛隊から強奪した最新鋭戦闘ヘリ「グレイゴースト」の仕業であり、ヘリと共に姿を消した天才女性パイロット・灰原零がそれに深く関係している、というものだった。このクーデターの解決に深く関わったパトレイバー中隊の解隊を考える警視庁上層部への反発から高畑は、後藤田にこの情報をリークし、後藤田に超法規的活動を促す。この事件を解決させればパトレイバー中隊解隊を阻止できると考えての高畑の後藤田への友情だった。
後藤田はパトレイバー 中隊を守るため、情報を集めテロリスト潜伏場所をつき止め急襲を決意する。しかし灰原がグレイゴーストを起動させたため状況は一変しテロリスト集団は脱出し、グレイゴーストは警視庁、都庁などを攻撃しはじめる。グレイゴーストの熱工学迷彩により一瞬で飛行中に姿を消すゴースト・スタイルは無敵であり、東京は壊滅的危機に直面する。そして二機のパトレイバー・イングラムを最後の頼りにしての圧倒的不利の条件の中でパトレイバー中隊の戦いがはじまったが・・・・。
パトレイバー隊員たちのゆるキャラと、グレイゴーストとの戦いが、この作品のほぼ全編を通しての描写となるのだが、それまでの流れの説明が知っているという前提ですっぽりと抜けているので見ていて状況がまったくつかめないのが、最大の欠点である。
せめて多少の流れの解説が欲しかった。また押井監督の人物描写が淡泊であり、戦闘シーンのみに力を入れる手法は感情移入の入り場所がなく退屈な作品となってしまった。
ぼくのチケット代は、1,500円かなと思う作品でした。
星印は、2つかなと思う作品でした。


[ 2 点(5点満点)・ 1500 円(1800円基準)] 5点満点中2点 1500円
衛藤賢史のシネマ教室について…

“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。

星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)

【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動

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