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マッドマックス 怒りのデス・ロード

『マッドマックス』(1979/豪)が封切られてらから30年、M・ギブソンをスターにした作品でもあり、この映画からオーストラリアの快進撃がはじまった作品でもある。
なんと、そのときの監督ジョージ・ミラーがまたもやメガホンをとる。ミラー監督はもう70才。有りか?と半信半疑の気持ちで見たら、これが実に面白い!!
あの伝説の三部作をはるかに超えるブッ飛んだ快作としてスクリーンに蘇ってきたではないか。今回も特殊撮影は極力抑えて、俳優たちが命懸けの体技で荒ぶるカークラッシュに挑む作品となっている。実年齢に関係ない感性の若さを有するミラー監督万歳!人類の愚かな争いごとで荒廃した世界と化した時代。人々は生き残るため、倫理や道徳などはなく、水とガソリンなどを奪った群れの首領ジョーが独裁者として君臨していた。
元警官のマックスは、その群れに捕まり体から血を採られる輸血人間とされている。
独裁者ジョーが次の獲物として他の群れを襲う計画を立て、大隊長に女性のフュリオサに指揮官を命じたが、フュリオサはジョーがただ子どもを産ませる道具としてしか女性を見ていないことに嫌悪感を持ちはじめジョーの5人の妻共々脱走を図る。
激怒したジョーは、自分を盲信する部下を率いてフュリオサを追う。
部下のニュークスの輸血人間として駆り出されたマックスは、激戦の中逃げ出すことに成功し、フュリオサと組み逃れるため一緒に戦うことを選択する。
人類が荒廃させた不毛の大地の中、ジョーの大軍団とフュリオサとマックスの乗る巨大トレーラーとの凄まじい戦いの火蓋の幕が切って落とされた・・・・。
ストーリーは追う者と追われる者の戦いという単純な図式に限定し、「ウッソやろう!」と叫びたくなるような武装された車と車の激突シーンでの120分間となっている。普通の感覚なら最初から最後までクライマックスの連続というのは途中でダレてしまうのが当然なのに、この作品に限ってはその感覚がまったくないのだ。ミラー監督の美的センスが冴え渡り、まるで舞踊劇を見るかのような戦いのケレン味たっぷりの人間や車の動きに見とれているうちに、アッというまに120分が過ぎてしまうのである。
マックスを演じるT・ハーディーの生存本能をむき出しにした体技、フュリオサ演じるC・セロンのしなやかな体技に見とれ、ジョーの兵士たちのアクロバティックな動きに戦慄しながらのカークラッシュの連続に興奮してしまう作品となった快作であった!
ぼくのチケット代は、2,400円出してもいいと思う作品でした。
星印は、4つ半さしあげます。


[ 4.5 点(5点満点)・ 2400 円(1800円基準)] 5点満点中4.5点 2400円
衛藤賢史のシネマ教室について…

“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。

星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)

【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動

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